以前、陶芸体験を通じて多くの方と向き合っていました。
そこで感じていたのは、土が皆さんを笑顔にしていくこと。私も楽しい時を共に過ごさせていただきました。
なぜ土に触れることで人は笑顔になるのか。
それが、HANEが土に触れる時間を提供する理由です。
土に触れるとき、人は自分の思考から離れていきます。
陶芸には、心を空っぽにし、子どもの頃のような無邪気さを思い出させてくれる力があります。
陶芸のコツとは何か
円錐形に練り上げた土を、電動ろくろの回転台に置きます。回転させると歪みがあり、そのままでは中心は出ていません。
中心が定まらなければ、均一な作品は生まれません。そこで行うのが「土ころし」と呼ばれる工程です。土の中心を出し、ブレのない状態へ整えていく作業です。
けれど、この工程は決して簡単ではありません。
力を入れすぎれば土はちぎれ、遠慮しすぎても形は整いません。焦れば、ますますブレが大きくなります。
陶芸において大切なのは「コツ」を掴むことだと言われます。では、そのコツとは何でしょうか。それは、土との対話です。
土はどうしてほしいのか。どのように触れれば、無理なく美しい形になってくれるのか。
手の使い方、力の加減、支える位置。土の状態を感じ取りながら、自分の在り方を調整していきます。
土が望む扱い方に近づいたとき、円錐は静かに、そして確かに中心へと整っていきます。
土との対話は、自分との対話
土へと集中しているとき、意識は土と共にあります。独りよがりではなく、相手(土)を想いながら向き合う時間。
何も語らない土を感じ取り、その感覚を頼りに自分の接し方を変えていく。
そこに生まれるのは、土との対話であり、同時に、自分との対話でもあります。
土という自然の存在に向き合うことで、やがてそれが「自分を見つめる時間」であることに気づいていきます。
心は、そのまま作品に現れる
作品づくりも同じです。無理をすれば、土は崩れます。焦れば形は乱れます。しかし、ただ触れ続けるだけでも形は保てません。
必要なのは、優しさと、適切な強さ。
心の在り方は、そのまま土へと伝わり、やがて作品として現れます。優しく向き合えば、優しい器が生まれます。
そこにもまた、土との対話があり、自分との対話があります。
日常にはない、自分と出会う時間
土を見つめ、土を感じる。土から見た自分を感じる。
自分を土に寄り添わせていくうちに、日常では気づかなかった自分が現れてきます。現れてくる自分に秘められていた感性。
思考ではなく、感覚で向き合う時間。思考ではない自分に出会う時間。
それが、土に触れる時間です。
※材料費、作品1点(湯飲み程度)の焼成費が含まれています。
※完成した作品は、後日のお渡しとなります。