自分らしく生きるとは何か| 『イワン・イリッチの死』から考える人生の問い

2026年2月28日

買ったまま積んでいた本の中から、一冊を手に取りました。

レフ・トルストイの『イワン・イリッチの死』です。


なぜこの本を購入したのか、実ははっきり思い出せません。

どこかの本で紹介されていて、気になって購入したのだと思います。

けれど読むことなく、本棚に積まれたままになっていました。


それが今、このタイミングで読むことになった。

不思議な巡り合わせだと感じています。


私は「HANE」という場所をつくり、

ホームページに「あなたへ還る」という言葉を掲げています。


しかし正直に言えば、「あなたへ還る」その言葉の意味を、

的確に表現するのは難しいと感じていました。


「本来のあなたへ戻る」

「自分らしい生き方を取り戻す」

そう説明しても、どこか抽象的です。


けれどこの作品は、

私が伝えたいことを、そのまま表していると感じました。


なぜ私たちは“自分らしく生きる”ことを見失うのか


人生が辛くなる理由の一つは、

自分らしさを見失うことにあると私は思っています。


私たちは将来を思い描きます。

・金銭的に安定したい

・人から評価されたい

・健康でありたい

・誰かに認められたい

・理想の自分になりたい


理想や希望を持つことは、決して悪いことではありません。

むしろ未来へ向かうために大切なものです。


けれど、ここに落とし穴があります。


思い描く理想と、自分らしい生き方は必ずしも同じではない。


私は長い間、

努力し続けなければならない

評価される人間でなければならない

何者かにならなければならない


そう思い込んできました。


しかしその「何者か」が何なのか、

実は分からないまま走り続けていたのです。


『イワン・イリッチの死』が問いかけるもの


『イワン・イリッチの死』は、

社会的な成功を追いかけた男が、死を目前にして

自分の人生を振り返る物語です。


外から見れば順調な人生。

けれど彼は最期に問い始めます。


「自分の人生は、本当に正しかったのか」


この問いは、特別な人のものではありません。


生きづらさを感じている人

比較してしまう人

正解を求め続けてきた人

40代、50代で人生を見直したくなった人


そうした人の胸にも、静かに浮かぶ問いです。


「あなたへ還る」とは何を意味しているのか


私にとって「あなたへ還る」とは、

社会的に正しい自分に戻ることではありません。

理想像に近づくことでもありません。

他者から評価される自分になることでもありません。


それは、


〜でなければならない

もっと努力しなければならない

何者かにならなければならない


そうした思い込みを、一度ほどくこと。


そしてその先にある、

飾られていない素直な感覚に触れること。


それが「あなたへ還る」ということです。


自分らしく生きるとは、何かを足すことではない


多くの場合、私たちは

新しい知識を足す

スキルを足す

肩書きを足す

実績を足す


そうしたことで安心しようとします。


けれど、「足すのではなく、引く」


評価や比較、正解探しを一度脇に置く。

そのとき初めて、

「自分は本当はどう感じているのか」に気づき始めます。


生きづらさを感じたときこそ、問い直す


『イワン・イリッチの死』を読み終え、

私は改めて自分に問いかけました。


「私は今、自分らしく生きているだろうか」

私はこの「HANE」と言う場所が自分らしさです。


「あなたは今、自分らしく生きているでしょうか」

この問いは、答えを急ぐものではありません。


けれど、生きづらさを感じたときこそ

立ち止まり、問い直す価値があります。


愛知県稲沢市|対話と土に触れ心を整える場所「HANE」

コメント

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